賃料値上げの進め方|賃借人から拒否されたらどうする?
大家さんなど不動産オーナーとして不動産を扱う中で、賃料の値上げを検討されたことがある方は多いのではないでしょうか。
今回は、賃料値上げの進め方について、賃借人から拒否された場合も併せて解説します。
賃料値上げを断られた場合の対処法
賃料を値上げするには、入居者の合意が必要です。
そのため、入居者から賃料の値上げを拒否された場合、賃料値上げはできません。
また、賃料値上げを拒否する入居者に対しては、強制的に退去させたり、更新を拒否したりするといったことはできません。
では、賃料値上げを拒否された場合にはどう対処すればよいのでしょうか。
一般的にオーナー側のとれる手段は以下の2つです。
入居者との交渉
入居者と交渉する上で重要なのは、入居者にとってもメリットがあると伝えることです。
例えば、値上げに同意してくれれば、次回の更新料を無料にしたり、値上げ分の賃料が改修や新設備の設置に使われたりすることなどを提示することです。
入居者にとって、理由も知らされず賃料値上げを要求されても納得はできません。
値上げの理由や入居者のメリットなどを丁寧に伝えましょう。
また、オーナーと入居者の合意を得るためにはオーナー側が譲歩することも必要です。
値上げ幅を低くするなどの譲歩をして、入居者からの合意を得られるようにしましょう。
これらの交渉が上手くいかなかった場合、調停・訴訟に進みます。
調停・訴訟
まず、調停についてご紹介します。
調停とは、裁判官や調停委員を通じて和解を決定する手続きのことです。
協議の延長線上にあるため、和解には双方の合意が必要ですが、調停が成立すればその内容には強制力があります。
それに対して訴訟は、両当事者の主張と客観的な証拠に基づき、裁判官が判決により強制的に和解を成立させる手続きのことです。
事例によっては、訴訟中に和解が成立することもあります。
なお、調停を開かずに訴訟に踏み切るということはできません。
調停を開き、和解が成立しない場合にはじめて訴訟を起こせます。
これらにかかる期間は、一般的に調停で3ヶ月程度、訴訟の場合は1年以上かかるといわれています。
短期間で完了するものではないため、可能な限り入居者との交渉の段階で賃料値上げを成立させることが重要といえます。
不動産関連法務に関するご相談は、美並・太刀掛法律事務所にお任せください
今回は、賃料値上げの進め方について、賃借人から拒否された場合も併せて解説しました。
賃料値上げには、オーナーと入居者との合意が必要です。
値上げを入居者に断られた場合には、交渉、調停、訴訟といった手段がとれます。
調停と訴訟には時間とコストがかかってしまうため、可能な限り入居者との交渉によって、お互いの合意を目指すことが重要です。
美並・太刀掛法律事務所では、不動産関連法務に関するご相談を受け付けております。
賃料値上げについてお悩みの方はお気軽にご相談ください。
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弁護士紹介
太刀掛 祐一Yuichi Tachikake
大阪弁護士会(49930)
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経歴 |
神戸市出身 homestead high school 卒業 慶應義塾大学 法学部 卒業 神戸大学法科大学院 卒業 弁護士登録 |
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事務所概要
名称 | 美並・太刀掛法律事務所 |
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弁護士 | 太刀掛 祐一(たちかけ ゆういち) |
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